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小山登美夫ギャラリー 京橋
イベント & プログラム
開催中
2024/12/20 Fri. ~ 2025/2/1 Sat.
倉田は弊廊での初個展時、自身の作品を「無価値性と美」で読み解くことができると述べています。人生は無意味で無価値なのではないかという問い、それでもなお存在する美と、心の動きについて「私」を起点に制作してきたと言います。
本展の新作では、描かれるものが大きく変化しました。以前のモチーフは夕暮れ、海、夜、車、卵、犬、寝るなど、その多くが記憶をもとに想像したものでした。しかし数年前から高齢者の多い郊外に移り住み、アトリエや自宅の中、その近辺で日々目にする人や植物、自然、動物、昼間の光景も具体的な絵の対象として描くようになったのです。
新作「あさをまつよる」は、アトリエで横になっている自画像であり、背景にある多肉植物は実際に育てているもの、画中画は以前の自身の作品です。「待つ」という行為に希望やなんらかの想いもなく、ただ「待つ」という状態の特殊性と重要さ。前回の個展から2年間の社会の変化も大きく、作品制作が難しく感じることもあったという状況も関連しています。
不穏でありつつ冷静で、すべては偶然であるようで、なにか自分にも関係しているような気がする。そしてどこかユーモアがあるからこそ救われる。倉田の最新の世界観を堪能しにぜひお越しください。
2024年12月20日(金)~2025年2月2日(土)
11:00~19:00
日・月・祝
冬季休廊:12月29日(日)~1月7日(火)
小山登美夫ギャラリー京橋